皆様、ゴールデンウィークは、いかがお過ごしでしたか?
ゆったりとした時間に、読書を楽しまれた方も多いのではないでしょうか?
さて、今月のご報告です。
紹介者:Y.Aさん
紹介者:Y.Aさん
紹介者:S.Nさん
紹介者:S.Nさん
紹介者:M.Kさん
紹介者:M.Kさん
紹介者:M.Sさん
この本を手にしたきっかけは、東京新聞(2022.54.23.発行)の”読む人“(読書欄)の
”記者の一冊“に紹介されていたことです。
内容は、碧梧桐の句作の変遷に沿って、初期から、自由律に移り、
ルビ俳句までの109句を選んで、見開きの右頁に句と解説を、
その句を書いた書を左頁に載せています。
俳句にも書道にも上辺だけの知識しかありませんが、
子規の弟子としての定型句の時期を経て、
絶えず句の形を変革・発展させていった壁悟桐と、
膨大な知識の基礎の上に前衛的な書に挑戦し続けている
九楊のコラボの世界に引き込まれました。
私の関心は、この本で九楊が碧悟桐の句をどのような書にしているか、でした。
その面では、あまりに絵画化されている書に最初は少しがっかりしました。
しかし著者は巻末で書いています。
「私の書は『書らしさ』からどれだけ遠ざかりつつ、
書の現在的表現として仕上がっているか。
書でなくなることによってでも真の書になりえているか。
それだけが今は気がかりである。」
上記の記者は、ウクライナからの映像から書き起こし、
碧梧桐が関東大震災の折の朝鮮人殺害を批判したことを、
九楊の著書(川東碧梧桐 表現の永続革命)で知ったと書いています。
記者は、「忘れたいことの又たあたふたと菜の花が咲く」を紹介していました。
私は「焼跡を行く翻る干し物の白布」の句にも惹かれます。
紹介者:M.Sさん
上の紹介記事から、昔読んだこの本を思い出し、書棚からとり出しました。
2001年1月から12月までの「京都新聞」朝刊1面に掲載されたコラムに、
大幅に加筆し、併せて新聞休刊日分も補充したもの、と巻末に書かれています。
その日の暦に沿って、中国と我が国の古今の膨大な書の世界から1文字を選び出し、
その画像と解説とで構成されています。
ただただ、九楊の知識の深さに感嘆する一冊です。
「Zoom栞の会」では画像を紹介できませんでしたが、
この中に紹介されている書はもちろん、
象形化された篆刻・印はその造形美にとても魅力を感じます。
この本が、京都新聞に毎日掲載されたコラムということから、
朝日新聞に長年にわたって掲載された大岡信の「折々のうた」もまた思い出されます。
紹介者:K.Nさん
紹介者:A.Oさん
2020年6月に「影に対して」という遠藤周作の未発表原稿が
発見されたことが公表されました。
この本には表題作を中心に、母をめぐって書かれた作品が集められています。
自身の両親の離婚、カトリックへの入信などの伝記的事実に材を取っているものの、
それぞれの作品では家庭の状況などについて異なる記述がありますが、
どの作品にも強く頑ななまでに高みを目指す母の姿、
そんな母への思慕、その母を自分が裏切ったという自責の念が語られます。
「影に対して」では、両親の離婚後、主人公が母と再会した時の会話や、
中学生の頃に受け取った母からの手紙という形で母の思いが語られます。
それは主人公にとって重荷にもなるが、忘れられない大切な生き方でもあります。
「自分にしかできないと思うことを見つけて頂戴。
誰でもできることなら他の人がやるは、
自分がこの手でできること、そのことを考えて頂戴。」
「アスハルトの道は安全だから誰だって歩きます。
危険がないから誰だって歩きます、でも後ろを振かえってみれば、
その安全な道には自分の足あとなんか一つだって残っていやしない。
海の砂浜は歩きにくい。
歩きにくいけれども後ろをふりかえれば、足あとが一つ一つ残っている。
そんな人生を母さんは選びました。
あなたも決してアスハルトの道など歩くようなつまらぬ人生を送らないでください。」
紹介者:M.Hさん
紹介者:M.Hさん
紹介者:S.Mさん
紹介者:S.Mさん
紹介者:K.Oさん

こころざし今に生きて
紹介者:K.Oさん
紹介者:Y.Oさん
紹介者:Y.Oさん
紹介者:Y.Oさん
紹介者:Y.Oさん
紹介者:Y.Oさん
紹介者:Y.Oさん
紹介者:T.Yさん
紹介者:T.Y
紹介者:T.Yさん
紹介者:管理人A
作者は動物学者。舞台は湿地。
湿地にすむ主人公のカイアは、両親から見捨てられ、幼いながらも貝を採取し、
貝を売ったお金で生活し、湿地の中で植物、鳥類を友に生きている。
カイアは、幼馴染のテイトから文字を学び、本を読む喜びをおぼえ、
鳥類、貝、植物の標本を作り始める
カイアは、テイに恋心を抱くが、テイトは大学進学のために、カイアの元を離れていく。
失意のなかでカイアに、その町のフットボールの選手であるチェイスが近づいてくる。
その後、チェイスは何者かに殺されるが、犯人はわからない。
読み方によっては、サスペンスともいえる小説ではあるが、
家族の愛情、男女の愛、人間の成長、生と死など、
さまざまなテーマが盛り込まれた小説である。
湿地という舞台は、動物学者ならではの描写力である。