今年は桜の開花も早そうで、お花見が待ち遠しいです。
今回は、S.N様より、「栞の会」が開催される数日前に、
「当日紹介する本は、2冊にとどめ、その他の本については、
紹介文を添付します」
とメールをいただきました。
S.N様が添付してくださった紹介文も掲載してありますので、
併せてお読みください。
今日のご報告です。
紹介者:K.Oさん
紹介者:K.Oさん
紹介者:K.Oさん
紹介者:T.Yさん
紹介者:T.Yさん
紹介者:T.Yさん
紹介者:A.Oさん
紹介者:A.Oさん
紹介者:M.Kさん
紹介者:N.Hさん
紹介者:N.Hさん
紹介者:M.Sさん
紹介者:M.Sさん
紹介者:M.Sさん
紹介者:S.Nさん
紹介者:S.Nさん
紹介者:S.Nさん
紹介者:S.Nさん
題名が素敵で、Sさんが薦めていたので読ました。
「青い月」は新月のことを言うらしいのですが、題名からもっと石に意味を持たせて、
色彩豊かな世界が繰り広げられるのかと思ったら、
そうでもなくヒヤシンタ姫を救った石として描かれているだけです。
姫と王子が出てくる「お話」、
ファンタジーの世界は子供たちや大人にも想像豊かな世界を楽しませてくれるのだと、
つい教訓的な読み物を求めてしまう自分に反省。
驚いたのは、この物語が繰り広げられる元となっている
最初に出てくる子供たちの遊び歌が、日本の「はないちもんめ」そっくりだったこと、
作者がこの本を書いたのが75才の時というのもびっくりしました。
なぜ、「ヒヤシンタ姫」なのか?
意味を持たせて付けたのか?
「ヒヤシンス」の花からきているとしたら色別に
「嫉妬-赤」「控えめな愛らしさー白」「変わらぬ愛-青」
「あなたとなら幸せ―黄」「淑やかな可愛らしさ」などがあるようですが、
この姫には「意志の強さ」もあったことを忘れてはいけません。
図書館で子供の本のコーナーを通った時、なんてきれいな装丁だろう、
題名もいい、源ちゃん好きだし、ということで借りてきて読みました。
11才のミレイちゃんが、ぬいぐるみのピーちゃんと、
鎌倉のおばあさんの家で夏休みを過ごしながら、
色々な部屋、おばあさんが描いた絵や写真、
ご近所との付き合いを通して・・・何の経験したの?
実はイントロが長いのです。
「ゆっくりお休み」だから急がず読み進まなければと読んでいくと、
ルソン島で亡くならなければならなかった大きい叔父さんにたどり着きました。
著者はどうやら太平洋戦争のことを子供たちに伝えたかったらしいのです。
著者も書き上げるのに大分時間を要したらしいですが、
子供に戦争の悲惨さを伝えるのは難しいと思いました。
希望の職業を断念して戦争に駆り出された悲しみや辛さが<説明>という叙述だけで、
ぬいぐるみと一緒の11才の少女に理解できるか?
ずばり、戦いの悲惨な場面を映像的に書いてしまうほうが
より伝わったかも知れないだろうなと思いました。
ま、そうしないところに著者の初めて手掛ける児童文学への
意気込みがあったのかもしれませんが。
Sさんの薦めで読みました。
墓を作ることもできない、貧しい甲斐の藤戸藩に住む道具役(能楽師)・剛が、
幼くして死んだ藩主の身代わりとなって、目付役の又四郎と共に、
式楽の能を武器として何とか「この国をちゃんとした墓参りができる国にしよう」と
奮闘する物語です。芸道小説というそうです。
ズバリ、能に関心のない方には読みにくい小説と思いますが、
私はかなり、又四郎の能についての語りの解説により、
学ぶことが出来、実にありがたい読書となりました。
最初は、男性的な理路整然とした断定調、
風景を主体とする心象描写のない、武士にふさわしい文体だと思いましたが、
後半の「墓参りができる国」にするための方策に行きつくまでの道程が、
読むのに辛いものがありました。
畳みかけるような論の進め方、
アインシュタイン方程式を思わせる(チラッとYouTubeで見ただけ)高度な展開、
それに加えて煩雑な漢字だらけの各藩の名前や系図、
そして、著者の細かにしかも繰り返して説明をしているのに、
肝心のところが抽象的物言いになっている、
結論は分かるのですが、その結論に至る過程については
70パーセントの理解といったところでした。
ちなみに、この著者、早稲田大学政治経済学部卒だそうです。
哲学とか理工学部卒ではなかったみたい。
紹介者:Y.Aさん
紹介者:Y.Aさん
紹介者:K.Nさん
紹介者:K.Nさん
紹介者:H.Yさん
紹介者:管理人A
主人公は腐野花(くさりのはな)。
小説は花の結婚式から始まる。
花の養父である腐野淳悟は、結婚式になかなか現れない。
これ以上、式を遅らせることはできない、といったところに、
ようやく淳悟が現れる。
父親とは思えない若い淳悟、そして結婚式にはそぐわない異様な風体。
そんな父親の出現に、会場はどよめくが、花が、
小さいころ、地震による津波で家族を失ったこと、
そして遠い親戚の淳悟に育てられたことを説明すると、
会場は落ち着きを取り戻す。
無事に結婚式が済んだあとは、花と淳悟による、回想が語られる。
花は、大きくなるにつれ、淳悟が実の父親だということを知る。
そして、淳悟と関係を持つようになる。
有体に言えば、父子相姦であるが、父子相姦が非常識な許されないこと、
という風には、描かれない。
淳悟は花の肉体の一部であり、また、花も淳悟の身体の一部のように描かれ、
花は、淳悟と一生別れることはできないと考えている。
ここまで、読んでくると、家族とは、いったい何だろうか?
家族の愛情とは、いったいどういう形態をとるのが普通(?)なのだろうか?
と深く考えさせられる。
普通、あるいは、当たり前というのは、いったい何だろう?
と様々な疑問が沸く。
そして、最後まで読むと、花は結婚し、淳悟はどこかに消えていなくなる。
これは、父子密着、共依存からの脱却、親からの自立の小説なのかな、
と思った。