梅雨明けも、もうすぐ。
暑い夏がきますね。
暑い夏に負けず、上手に夏を乗り越えましょう。

スピノザの診察室
夏川草介
水鈴社
2023-10-27
紹介者:M.Kさん


図書館のお夜食
原田ひ香
ポプラ社
2023-06-29
紹介者:M.Hさん


赤と青とエスキース
青山 美智子
PHP研究所
2021-11-16
紹介者:M.Hさん


マイ・プレゼント
青山 美智子
PHP研究所
2022-07-11
紹介者:M.Hさん


ユア・プレゼント
青山 美智子
PHP研究所
2022-12-08
紹介者:M.Hさん


百年の孤独 (新潮文庫 カ 24-2)
ガブリエル・ガルシア=マルケス
新潮社
2024-06-26
紹介者:A.Nさん


どの口が愛を語るんだ
東山彰良
講談社
2021-03-17
紹介者:A.Nさん


紹介者:A.Nさん


紹介者:A.Nさん


栞の会で紹介され図書館に行きましたら、思いかけずありました。
加藤陽子氏の「それでも、日本人は『戦争』を選んだ」を持たない図書館に、
名前を聞かないこの本がよくぞあったとは正直言って驚きでした。

本書の著者の経歴は、彼女自身あとがきで書いていますが、
まったく上記のテーマとは関係なく、専門は<障害者教育史>だそうです。
ただ、著書に「ナチスAに抗った障害者 
盲人オットー・ヴァイトのユダヤ人救済」(2,022年初出)というのがありますから、
秋田大学の名誉教授の後押しがあったとはいえ、
このような内容を著する下地は十分にあったと思われます。

最後に、主要参考文献が欧文を含めて夥しい数が記されていますが、
文の中では、引用した参考文献の題名を逐一挙げずことはせず、
彼女自身が、例えば残されたゲットーやホロコースト記念館等での実際の体験
(絶対見学はしているはず)を著することはしていません。

学術論文の形はとらず、自由な手法で書かれています。
文章は実にこなれていて、読み易く、文章を書くのに慣れた方なのだと思いました。

1943年ナチスの「ユダヤ人一掃」宣言でドイツ国内に残されたユダヤ人は約一万人、
彼らのうち終戦後生き残ったのは5000人、
約半数が生き延びられたのはなぜか?
彼らの逃避行を、誰(複数)が誰(複数)によって、
どういう方法(いくつかあり)で生き延び、戦後どうしたか?
(アメリカに亡命した人が多い)までを実名を挙げて細かく追っています。

ドイツ人のわが身をかけた救助、ドイツ人同士、
あるいはドイツ人とユダヤ人の連係プレーに驚きます。
「助けてほしい。」まず、この叫びが大事だと思いました。
「救援者たちがユダヤ人たちの手を差し伸べた動機はさまざまだった。
だが、救援者たちの事例から見て取れるのは、
彼らを最後に行動へと駆り立てたのは多くの場合、
政治的な心情よりも、むしろ人間としての素朴な心情だったであろう」
とありますが、素朴な心情のもとに行動に出て、
どんなに沢山のドイツ人が逮捕されたか、
その時始めて事の重大さに気づいた人も多かったと思います。

ましてや戦争で自分たちだけでさえ住むところも食べ物もなくなっていく中、
ユダヤ人の救助にまで手を差し伸べることは心情だけではいかないだろう、
そのことは思いました。

どんな人種でも官憲に追われながら生き延びる人は、
生きようとする強さなくては生き延びられないとは思いますが、
ここに書かれたユダヤ人の生きようとする姿には驚きます。
ネットワークを最大に活用する(助けを求める)、
頭脳(身分証明書偽造等)と危険を感知し素早く行動する度胸と俊敏さ、
家族が離れ離れになっても今は仕方ないと、
今何を採るかを選択する合理的な考え方、それとお金は必要です。
(災害も含め現金はある程度持っていて逃げるときには身につける、お忘れなく!)
土地や財産などはナチスによって没収されていますが、どう持っていたのか?
最後の頃になって街が焦土と化し、お金が何の価値も持たなくなると、
全くのボランティアの力で逃げ切るしかありませんでしたが、
始めの頃の多くは、きちっとお金や労働でお返しをしています。

それにしても、ユダヤ人はドイツ人に同化して生きていた、
つくづくそう思いました。
顔も身体もドイツ人といえば信じてもらえるほどの人が多かったのでしょうか。
ドイツ人に似せた偽造パスポートは実に役立っていますし、
塾を開いてゲシュタポのこどもたちにも人気の教師として日常を生きたり、
歌手として生きたり、ユダヤ人をかくまってくれないかと頼まれる人さえいたそうです。

そして、半分が生き残ったというのは
ドイツ人たちの勇気と英断失くしてはあり得ないと思いましたが、
その栄誉ある行動が、戦後、敗者となり、
しかも原因を作った国としてはなかなか言えなかった
(ユダヤ人の方が言い出した)とあるのは、
日本もそうだったよなと思うことしきりです。

原爆を落とすことが犯罪だと声を出すことがはばかられ、
おそらくは、日本の一般人が考えもしなかったアメリカの提示する民主的な政治体制、
そしてすぐに経済復興と結びついた朝鮮動乱、
それらが交錯してむしろ被害者意識の方が残ってしまった、
世界は勝者の歴史、そう思って現在進行形の戦争もみな戦っているのでしょうか?


紹介者:A.Nさん

作者自身、お気に入りの本だそうですが、彼女の本をすべて読んだわけではありませんが、
著書によっては、記者の書く記事のような書き方や性急な文の進め方が見られるのがあって、
気になっていたのですが、本書はそんなところがみじんも感じられず、良かったです。
参考文献を十分読みこなしたと思われるゆったりと丁寧な描写、
ひとつひとつの肌理細やかな表現が、
登場人物の置かれた状況やその時の心情を理解するための生け華となっている、
力作と思いました。

重光葵は、私は名前しか知りませんでしたが、
彼女の著作は、どちらかというとマイナーな人物を
歴史そのものの中で理解出来るので有難いです。

重光が、特に罪状もはっきりしないまま4年半も勾留されていたのには、驚きました。
ただこの間獄中で、外交官として過ごした体験談を著することができたのは、
戦争の実態を知る上での後々までの歴史の証人になれたことはいいことでした。

国家の重大事がほんの少数の、狭い世界の個人的感情も含めて決まっていく、
東条英機が重光に獄中で出会った時「あの戦争はだれにも止められなかった」、
何と無責任な言い様か、松岡も含めて責任転嫁が多すぎ、
マスコミのいい加減さ、天皇をGHQに逮捕されないようにと最後まで気遣う、
それってどうなの?こんなのを国のリーダーにした日本人の不幸、
いや、日本の政治システムのまずさ、日本人そのものの気質の問題?エトセトラ・・・

感想は沢山ありましたが、小説家はある意味罪作りだよなあと思いました。
その人物に思い入れがあるから、細かいところまで色々調べ、
登場人物の世間一般の仮面をいったん破壊し自分なりの想像で人物像を作り上げて書くのでしょうが、当たり前ですが、重光葵の何と魅力的なことか?
作者の惚れ具合が読者にも伝わるわけです。

それだけでなく、東条にせよ松岡にせよ、
個人的な心情を植松さんの優しい心で書かれると、
ほろりとこちらまで同情してしまいます。

と、いうわけで私は次に加藤陽子氏の「戦争まで~歴史を決めた交渉と日本の失敗」   
を読み始めたのでした。




水車小屋のネネ
津村 記久子
毎日新聞出版
2024-01-25
紹介者:A.Oさん


ディス・イズ・ザ・デイ (朝日文庫)
津村 記久子
朝日新聞出版
2021-10-07
紹介者:A.Oさん


紹介者:S.Cさん


父の詫び状 (文春文庫 む 1-1)
向田 邦子
文藝春秋
2012-09-20
紹介者:S.Cさん


紹介者:T.Yさん


紹介者:管理人A



紹介者:管理人A


紹介者:管理人A


介子推 (講談社文庫)
宮城谷昌光
講談社
2013-04-12
紹介者:管理人A


その「一言」が子どもの脳をダメにする (SB新書)
上岡 勇二
SBクリエイティブ
2023-10-05
紹介者:管理人A



















昨日は大雨、今日は真夏日とあわただしく、気候が変動します。
この時期に風邪をひいている人も多く、体調管理の難しさを感じます。

A.Nさんから、紹介文が届いていますので、それからご紹介します。
 
天路の旅人


沢木耕太郎
新潮社
2022-10-27
紹介者:A.Nさん

 栞の会で取り上げられたので主人公の生きざまに興味を持ち読んでみました。

 戦争中、政府からの密偵として中国の西域奥地に潜入し、
過酷な旅を続け、戦後もそのままラマ僧に扮し、
ネパール、インド、チベットまで険峻な山々の旅を続け、
最後は、日本政府によって捕らえられ帰国させられた人物がいた。
その人物に、彼の著書『秘境西域八年の潜行』とインタビューをもとに、
作者が事実に忠実に書こうとした渾身の本です。
こんなに過酷な中をよくぞ生き抜いた、ただ驚嘆するばかりです。
強靭な肉体と意志、柔軟な対応力と機転の利かせ方、
生活の術、語学力の強さ、他人と仲良くできるタイプ等、
そして何より神のご加護というか幸運がなければ
無事の生還はあり得なかったでしょう。

 どうあっても疑問に残るのは、帰国してからの主人公の生き方です。
他人のために自分の修行と思い、危険を顧みず行動していた彼が、
なぜ戦後岩手の片隅で小さな化粧品屋を営みながら、
妻と娘と最低限の質素な生活を送ったのかです。
彼の持つ語学力ならどんな職業にも生かせたはず。
強靭な肉体と明晰な頭脳は戦後復興に大いに役立ったはず。
天皇のために頑張ったのにその時の天皇の姿、
有りようが変わってしまったから?
戦後の日本の歩み方が自分には相容れられなかったから?
過酷な自然の中信仰心を持って清貧に生きる人々が忘れられなかったから?
・・・いろいろ想像は尽きません。
ただ、同じく密偵として派遣され度々行動を共にすることがあった同胞を、
帰国後の活躍ぶりを評して「一人では何もやれない男」と言っています。
彼にとって「一人で生きる、生きることができる」ということが
何よりも生きる上で重要であったことは確かだと思いました。

 それにしても一人娘さん、独身であったようですが、
世間とは違う、距離のある親子関係であったと語っています。
最後は介護まで背負ってしまい、「これは何だ?娘さんの幸福を犠牲にした?」
と私は思いました。
「一人で生きられることが大事、自分の人生は自分で決める。」
父の声を聞いて育ったのかもしれません。


続きと始まり (集英社文芸単行本)


柴崎友香
集英社
2023-12-05
紹介者:A.Nさん
 朝日新聞の藤田香織という書評家が
「感涙も震撼も驚愕も興奮もしないが、とても大切なものを読んだという感慨が残る。
小説っていいな。」とあったものですから、
退屈そうな本が面白い?と手にとりました。

 まったくその通りでした。
著者にとって「滔々と流れていく日常の時間」がテーマなのだろうと思います。
コロナ下における全く関係のない3人の日常が、
東北大震災とコロナを軸に、時を追って交互に実に淡々と描かれます。
そう、私たちの日常は忙しい。
新聞やニュースで大きな事件や災害を見ても、
気には留めてもそのことで行動する暇はない。
自分はこうしたほうがいいと気づくことはあっても何もしないまま時は過ぎていく・・・

 私たちの日常がまさにそういうものだからこそ、短縮された時間の起承転結
<その山は高いほうがいい>を求めて小説を読むのだと思います。
書く方もそこのところはよく心得、派手に話を盛り上げる。
嫌味にならないように文章を工夫し、最後が大事、
読み手に感動が残るような締めくくりとする。
それにおよそ程遠い本書なのでした。盛り上がらない。
一つだけ親があまりにも旧態依然とした要求をするので
偽装離婚をするという場面がありましたが。

 本書は令和5年度芸術選奨文部大臣賞に選ばれたことを
本書読書中に知りました。
読後、ニュースを見たり、友人の体験談を聞くたびに
「そうだよなあ、なにかしたほうがいいのかも」
と日常からの脱却を思いはするものの、元のままの私なのでした。
それにしても、このようなスタイルの本を読むことは丹力のいることで、
よほど活字が好きでないと完読に至らないと思います。

春の庭 (文春文庫)
柴崎友香
文藝春秋
2017-04-28
紹介者:A.Nさん



 幻冬舎新書版の少々俗っぽい題名のついた本に惹かれて図書館で借りました。
中身は近代日本文学の歩みについての文学論になっていて、
大学生だった頃の近代文学の佐藤勝先生の授業を彷彿とさせる密度の濃い内容でした。

 この著者は、日本の文芸評論家、「早稲田文学」編集主幹、
早稲田大学文学学術院准教授ですが、スポーツ・ギャンブル・社会批評まで
幅広く評論活動を展開している方なのだそうです。
多弁で、読んでいなくても本の内容が分かるように、
持論は重ねて丁寧に、簡潔なまとめを必ず最後に付けて、
頭のキレる方にはくどく思われると思いますが、私にはちょうど良かったです。

 日本の近代化の手本はアメリカ・ヨーロッパであったが、
「文学」は人民の精神(心)を近代化させる重要な役割をになっていた。
近代化政策は「古い父=ダメな父、しかしながら彼に食べさせてもらってる」
を失い、敗戦してからは特に「模範的な父=アメリカ」に対して
「屈辱」と「依頼」の心持を抱きながら、
作家たちは、アメリカの影をどう位置付け、どう乗り越えるか、
意識するしないにかかわらずこの流れの中で悪戦苦闘してきた。
当然ながら評論家も同じ思いであった。

 村上春樹の「風の歌を聴け」の出現は評論家にとって、
驚きと落胆と羨望と期待であった。
このハイカラでバタ臭さは何か?
アメリカの単なる物まねか?乗り越える努力の賜物か?乗り越えた?
当然芥川賞候補に選ばれましたが、選考委員の意見はばらばらで落選となりました。
この後も村上は何度か候補になりますが落選続き、
芥川賞は新人に贈られるものですから古株になって退場せざるを得ませんでした。

 村上は父(制度としての束縛=アメリカ)になることを拒絶し、
母(情念としての束縛=日本)にもたれることにも背を向けて、
自分の見たくない根っこを「擬態する小説=あえてアメリカの物まねをすること」により、
「個であり自由であることを求めた」。
村上自身もそれ(アメリカを乗り越えること)が自分にとっても
普遍のテーマであると後に語っています。
それを選考委員は日本の情念に引きずれられて、見抜くことができなかった。
そういうことでした。心眼を感じた本書でした。


賢治と「星」を見る
渡部 潤一
NHK出版
2023-08-25
紹介者:A.Nさん 

 

 今、ようやく「銀河鉄道の夜」を読んだ、
と思える記念すべき本となりました。
宮沢賢治は名前と「雨ニモマケズ・・」が先行して、
作品を手にとるものの、昔言葉と方言、
彼の造語としか思われない聞いたことのない単語、擬態語、擬音語、話が飛ぶ、
の乱立で、理解しにくい作品が多い、
「銀河鉄道の夜」も星の名前が意味ありげに使われていて、
天体に弱い私には今一つ理解しにくい、そう思っていました。

 天体を少しばかり勉強する羽目になって、
天の川、夏の三角形等が頭にインプットされた時、本書に図書館で出会いました。

 実に面白かった。
賢治の履歴と人となりが理解できて、
天文学者とともに銀河の旅を楽しみました。
賢治の研究書は膨大で、他にいい本があるかもしれませんが、
本書は賢治を理解する名著だと思います。
「銀河鉄道の夜」の元本(未完)のパートナーです。
一読をお薦めします。
著者は1960年福島県生まれの天文学者・理学者で、
この本は昨年8月に発行されました。

 それにしても「銀河鉄道の夜」は、賢治が彼の生き方すべてを投影させて、
血の出る思いをして描いた珠玉の本だと思いました。
未完だったところがいい。
賢治の運転する銀河の列車に、世界のみんなが乗って最終駅を探しながら走り続けている・・・・


レベッカの見上げた空
マシュー・フォックス
静山社
2024-02-22
紹介者:A.Nさん


 最近、空とか月とか星とかが付いている題名の本が目に付くと、
読むようになっている私ですが、図書館の新刊児童書にありました。

 作者は、イングランド・ウィルトシャー出身で現在ストックフォルムに在住、
小説の舞台は寒さ厳しいストックフォルム郊外のメーラレン湖とその近辺。

 母子家庭で、バスで行ったところに母方の祖父が住んでいる、
母親は働くのに忙しく、友人もなくラージという男の子に
ひどい苛めを受けている孤独な女の子。

 彼女がある日、雪一面になった湖のそばに、
足跡のないスノーエンジェルを見つけます。

足跡のないスノーエンジェルがどうして作れるのか? 
疑問に思っていると、とある日・・・

 

 自然描写が生きていて、「ザリガニの鳴くところ」を思い出しました。
文章もてきぱきとしていて、読み易く(児童書だから当たりまえ?)
追撃シーンなど動画を見るように迫力満点、テンポがいい。

 ナチスのような問題は二度と起こらないようにすること、
与えられた仕事はやりぬく、著者の思いはそこにあったのだと思います。

 イスラエル・ハマスは戦闘中にあり、
ネタニヤフのむごいやり方に世界の多くが異を唱えている今、
ホロコーストを基本とした本書は、容易に受け入れられるような気分にはなれない
と思いました。
戦争だらけの人間の歴史。
「許すこと」しかないのではないかと私は思います。
日本人のように「忘れてしまう」も問題ですが。


紹介者:A.Nさん


紹介者:A.Nさん


街場のメディア論 (光文社新書)
内田 樹
光文社
2010-08-17
紹介者:S.Mさん

紹介者:A.Oさん

紹介者:A.Oさん


ことことこーこ (角川文庫)
阿川 佐和子
KADOKAWA
2021-08-24
紹介者:A.Oさん


紹介者:M.Sさん


 この本は2024年刊の文庫本だが、初出は、2009年から2014年。

ここに選ばれた各著書は、まだ読んだことが無くても、
選んだ選者のその著書に対する解説や思いが、それ自体で充分読みごたえがある。

内容は以下の通り。

第1章:定年後に読みたい30
  ――1人1冊選、30人による30冊。
   「60歳になったら読み返したい41冊」として「文藝春秋」201211月号に初出
2章:世界遺産に残したい「不滅の名著」100
   ――4人の選者で各25冊ずつ計100冊を挙げる。
    選者たちが対談しながら、選んだ本について感想を述べ合う(初出2014
3章:定年後を支えてくれる古典10
  ――「今こそ日本人のよりどころとして」とか「自分なりに死と向き合うために」など、
     推薦理由つき。(初出2011
4章:わが心の書23
  ――中高校時代に初めて読んだという書も多い。選者の人生も垣間見られる。
    (初出2009
第5章:縦横無尽に面白い時代小説50
     選者は山本一力、縄田一男(文芸評論家)、本郷和人(東京大学准教授)
     対談形式だが、各選者が挙げた50冊ずつのリストがある。(初出2010

     個人的には、この章が面白い。


星の旅 (河出文庫 ふ 2-2)
藤井 旭
河出書房新社
2023-11-07
紹介者:M.Sさん

 著者は1941年生まれで2022年に逝去

多摩美大を卒業後イラストレーターとして就職したが、
星の観察を優先するために福島に移住。
白河天体観測所(那須高原)を星仲間と設立(オーストラリアにもチロ天文台)。
著作も非常に多い。

天体写真家として、夜空が地上の光の影響の少ない地域を求めて旅し、そこでの体験を記録。モノクロだが星座や土地の写真付き。 今ほど気軽に海外に出かけられない時代、環境の近代化もさほど進んでいない時代に、ひたすら星空を求めて旅し、
その地での星座の描写、土地の人々との出会い、
その地で語り伝えられる星の話、それらを淡々と述べているが熱い内容である。

特に、日本では見られない南半球の星座にも著者は魅了されている。

 この本は、最初の版は(単行本)1976年に出、その文庫本化が1986年、そして今回文庫本として再版された。



父の詫び状 (文春文庫 む 1-1)
向田 邦子
文藝春秋
2012-09-20
紹介者:S.Cさん


宮沢賢治詩集 (岩波文庫)
谷川 徹三
岩波書店
2017-08-17
紹介者:S.Cさん



忘れられた日本人 (岩波文庫)
宮本 常一
岩波書店
2017-04-20
紹介者:S.Cさん


91歳、ヨタヘロ怪走中!
樋口 恵子
婦人之友社
2024-03-11
紹介者:T.Yさん


女の国会 (幻冬舎単行本)
新川帆立
幻冬舎
2024-04-17
紹介者:T.Yさん


管理人:A

「栞の会」の会員の方に是非読んで欲しいと、所沢支部のS.Kさんから紹介された本です。
岡範子さんは 所沢支部のC.Yさんの教え子です。












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